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接触抵抗測定・表面処理剤についてお気軽にご相談ください。

リポートReport

1:接触抵抗とは

電気的な抵抗値(Ω)を示す接点用の金属と金属との接触部分の抵抗値を言い、ある接触力(コンタクトフォース)に及ぼす抵抗値の変化などを論じるが、安定した抵抗値の測定と違って接触面に介在する酸化被膜などの影響があるので測定には注意が必要である。
まず機械的に言えば接触させる速度や接触後の振動に影響されないこと、接触点の場所に繰り返し再現性の良い構造の物が必要である。

         

電気的には接触する前のコンタクト間の解放電圧は50mV以下、JISでは20mVと推奨されているのでそれらに準拠された接点抵抗測定回路を構成しなくてはならないし、市販の物でも直流式と交流式がありそれぞれ目的に合った物を使いたい。
→酸化スズの皮膜は半導体特性がある。
具体的には定電流電源(mA)と電圧計(μV)があればよく接続回路には
4端子法が好ましい。


実際の測定にあたって注意したい事は、接触抵抗は不安定であるため無理に安定させてしまおうとせず,動的な変動値も加味して評価をする。


◎微摺動摩耗腐食(フレッティングコロージョン)
特にスズメッキ接点に発生、温度・振動に影響する。
◎コヒラー効果
皮膜が介在されている接点の接触抵抗値は電流によって値が変わる。
◎皮膜破壊電圧
1Åあたり1mVと言われ新しい金属表面にも50Åあたりの皮膜が存在する。
◎接触面積
荷重と接触抵抗値の関係は、通常であれば反比例するはずだが表面の粗さの違いや皮膜が介在している場合は反比例しない場合がある。


2:環境試験

一般大気中の組成は窒素80%と酸素20%だが、他の微量ガスが含まれそれらが相乗作用によって接点材料に腐食や接触障害をもたらす。
腐食に関しては水分の影響が大きいので水に溶けやすいガスを使った腐食試験の場合は特に湿度の精度には管理を厳しくする必要がある。
また試験実施においても結露などに注意したい。
具体的には、40℃75%RHなどの槽内に常温からいきなり放り込むと金属表面は結露が生じる。
この際に金メッキなどの試料はピンホールを通してニッケル層まで水分が達し、二酸化硫黄などのガスと反応した亜硫酸水がニッケルイオンと結びつき硫酸ニッケルや硝酸ニッケルなどに変化する。
この時の速度はかなり早くて数時間で金属塩が生成されることが多く、これを目的とした再現試験であれば構わないがメッキ厚の比較などにこのような試験を行ってしまうと品質に対しての相関性が薄れる結果となるので注意が必要。


試験機の特性として注意したいのは攪拌速度や水分、ボタボタ上から水が垂れるようなものであってはならないし、シールの為に槽内温度同じになるような水バリヤは好ましくない。
構造的には完全な二重槽にして温湿度を制御しないと試料に水がボタボタ落ちるような事となる。
ただし制御が難しく反応も遅いので、コントローラーが高価で設定(チューニング)に時間がかかる。


試験されるサンプルはロットなどの違いにより腐食形態に違いがあるので一度実施したサンプルを基準に考える事は難しい。
やはり比較実験として考えるべきである。


試験機の違いによって若干腐食具合が違うことが見られるので、温度・湿度・槽内風速・ガス種・槽の材質など検討の余地が少し残っている。


試験の注意点

まず温度・湿度を校正済みの温湿度計でガスを流す前に実測確認。
湿度は中心線から上下に振れる事が多いので、記録をしてサイクルの中心線を測定する。(できれば±3%以内に納めたい。)
温度に関しては±0.5以内であれば十分。


槽内の温湿度が安定したらガスを流し始めるが、低濃度の場合は湿度の影響で濃度が上がりにくいので最初は多めにガスを流すと早く安定する。


高湿度の槽内にいきなりサンプルを放り込むと結露を起こすので、開放したままで少し待ってから投入する事が望ましい。


中間、またはそれ以上にガスの濃度と湿度には気を配り、試験終了間近にはガス濃度の測定を終え検知管を証拠として残す。
また、ガスが抜けてから温湿度計をセットして相対設定値と違いがないか確認する。


終了後のサンプルは埃の付着などに注意して梱包し、できるだけ振動が伝わらないような養生をして返送する。


当然だが温湿度の記録及び濃度測定の記録は実施試験の証拠となるので客先に提出してもコピーは1年間保存する。


3:表面処理剤

金メッキ、銀メッキ、スズメッキなどメッキで得られる金属は、多くの化学種(メッキ液、添加剤、中間層の処理不良など)が組成の中に残っているので、環境試験を実施すると接触障害となりうる生成物が顕著に現れる。(環境試験は加速試験)


これらを防ぐ為には基本的には水分を寄せ付けない状態にしたい事と、ピンホールなどが作用する局部電池生成を防止する為に表面の電位を整えるようなインヒビター(添加剤)が必要である。


それにともないコネクターなどの摺動性が求められる接点には滑り効果も持たせる必要があるので、一種のコンタクトオイルとしての機能も必要と考えられる。


これらの目的を総合的に水溶性処理剤でカバーするには多少無理があるので、弊社では溶剤系を推奨している。

銀製品については変色(硫化)や紫外線焼け、マイグレーションなど金属イオンが動きにくいようにする必要がある。

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